大腸がんとは主に大腸(結腸、直腸、肛門)の粘膜細胞から発生する悪性腫瘍です。
国立がん研究センターの統計によると、大腸がんで亡くなった方は、2018年時点で5万人を超えています。
また、部位別死亡者数でも、大腸がんは肺がん、胃がんに次いて第3位となっており、性別ごとに見ると男性は第3位、女性では第1位となっています。
新たに大腸がんと診断される患者数は年間約11万3千人にものぼります。
大腸がんで命を落とす方は年々増加傾向にありますが、初期のうちに発見・治療することができれば、比較的生存率が高いとされています。
ですが、初期の大腸がんは自覚症状がほとんどなく、何か症状が出て見つかった大腸がんは進行している場合が多いです。
予防や初期発見・治療には、定期的に検査を受けることが大切です。
お住まいの自治体によっては、大腸がん検診を無料で受けられる場合もございますので、ご自身の大腸に目を向けるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
大腸がんチェック
以下の項目に当てはまる内容が多い方は要注意です。
一度検査を受けることをお勧め致します。
- 家族・親戚に大腸がんの人がいる
- 40歳以上の方である
- 加工食品を食べることが多い
- 運動不足である
- 太り気味である
- 便に血が混じっている
- 下痢と便秘を繰り返すことがある
- 最近、細い便がよく出る
- 便潜血検査で陽性のことがあった
大腸がんの検査
大腸がんの検査には、主に以下の検査が行われます。
便潜血検査
人間ドックでよく行われる検査で、便に血が混ざっていないか確認します。
検査前の食事制限や体への負担もなく、簡単に受けられる検査です。
注腸X線検査(バリウム検査)
バリウムと空気を肛門から注入し、レントゲン撮影を行う検査です。
病気が見つかると、その部分だけ影ができたように映ります。
検査前には大腸内をきれいにするために下剤を飲む必要があります。
内視鏡検査
肛門から細いカメラを入れ、大腸内部を直接診る検査です。
ポリープなどの病変が発見された場合は病変全体あるいは一部の組織を採取して、病理診断を行うことが可能です。
検査前には、大腸内をキレイにするために下剤を飲むなどの準備が必要になりますが、確実に病気を見つけることのできる検査です。
CTコロノグラフィ
肛門から二酸化炭素を注入してCT撮影を行うことで、内視鏡を挿入せずに大腸内視鏡検査と同じような画像を撮ることが可能な検査です。
病変が疑われた場合には内視鏡検査が必要になります。